「ものづくり補助金」をご存知ですか?ものづくり補助金とは、新しい製品やサービスの開発に挑む中小企業を支援するため、国から返還不要な「補助金」を受け取れる制度です。ここでは、ものづくり補助金の活用方法から、申請するにあたって必要な書類の作成ポイントについて、わかりやすく解説していきます。
目次 |
1.ものづくり補助金とは?
2.採択事例から学ぶ申請書の書き方のポイント 3.中小企業診断士を活用しよう! 4.まとめ |
ものづくり補助金は、正式には「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」と呼ばれ、中小企業庁が実施している国の補助金制度です。中小企業が売上や生産性の向上につながる新サービスや試作品の開発、生産プロセスの改善を行う際、その設備投資にかかる費用の一部を国が負担してくれます。
「ものづくり補助金」活用の最大のメリットは、補助金額の大きさです。年度ごとに金額は異なりますが、平成29年度補正予算の「ものづくり補助金」では、特定条件を満たすことで最大補助率2/3(上限1000万円)の補助を受けることができました。仮に1500万円の設備を導入しようとした場合、1000万円が国からの補助として支給され、企業の自己負担は500万円ということになります。
設備投資は、事業拡大のために必要である一方、資金的な余裕のない中小企業においては、リスクを伴います。「ものづくり補助金」はそうした中小企業にとって、ローリスクハイリターンの設備投資を実現する、非常に強力な資金調達手段の一つです。
ものづくり補助金を申請するにあたっては、中長期的な事業計画を策定する必要があります。ものづくり補助金を含む補助事業は、国民が納めた税金が財源になっており、国家予算の中で制度に対する予算枠が決まっています。そのため、設備投資を行なったからと言って誰でも必ず受け取れるものでは在りません。国が求める募集要項にしたがって申請書を提出し、専門家の審査を通った上で、有望な事業として採択される必要があります。この申請書のベースとなるのが事業計画です。
ここまで、ものづくり補助金の活用メリットや申請時のポイントについて説明してきましたが、「補助金を活用して見たいけど、申請書の作成は大変そう・・」と感じられている方もいらっしゃるかと思います。事実、採択される申請書を作り上げるには相当な労力を使うため、本業で忙しい経営者の皆様にとって時間を確保するのが難しいかもしれません。しかしながら、補助金の申請作業を通じて自社の事業計画を整理することができるため、変化の早い現代においてそれ自体が非常に意義のある活動であり、経営者の皆様にぜひ実施いただきたいと筆者は考えます。
それでもなお、自分で行うのは難しいという場合は、筆者のような中小企業診断士を活用いただくことをおススメします。中小企業診断士は中小企業支援法に基づく国家資格であり、中小企業の経営診断を生業としています。当然、経営診断の中には事業計画作成も含まれますので、他の士業と比べて多面的な観点で補助金申請の支援が可能です。限られた期間内に質の高い申請書を作成するためには、こうした専門家を活用するのも一つの方法です。
いかがでしたか?ものづくり補助金に限らず、補助金は中小企業によって重要な資金調達手段の一つであり、新事業のリスクを軽減することができるため、これを活用しない手はありません。
筆者の属するCB研究会は、中小企業診断士を中心に約100名のコンサルタントが所属しており、直近の平成29年度補正1次公募の採択率は80%と非常に高い結果を残しています。残念ながら平成29年度予算の補助金は申し込みがすでに完了しておりますが、本ブログをご覧いただき、来年度のご支援についてご興味を持たれた方は、お気軽にCB研究会にご連絡ください。
本ブログが皆様の役に立てれば幸いです。
コンサルティング・ビジネス研究会 執筆チーム(中小企業診断士)