我々「Consultoria」(CB研)に所属する中小企業診断士が、小規模事業者持続化補助金の申請をサポート。神奈川県のセレクトショップで、オンライン販売の強化を実現!補助金の活用事例として、ご紹介します。
今回、オンライン販売を支援した企業さんは…
今回、支援させてもらった企業は2011年に神奈川(湘南地域)にて、ご兄弟で運営されているアメリカンカジュアルなセレクトショップです。
お客様はサーファーの方が大半で、地元のサーファーの方々と、口コミ等で首都圏等の遠方からきていただく方が半々の店舗です。
取扱い商品はトップス等の衣料品からサングラス等の小物まで、高くなくとも値段以上のクオリティを追求した商品を、日米のブランドから仕入れておられます。また、サーファーの要望に応えて、体作りに役立つサプリメントや、サーフィン後に髪についた塩分を洗い流すシャンプーなど扱っておられます。
今回、オンライン販売を支援した経緯
新型コロナウイルスの影響で、2020年4月の緊急事態宣言以降、湘南の海からもサーファーが激減するのを目の当たりにされました。「ショップへの客足も遠のく中で、リアル店舗だけでなく、オンライン販売を強化したい」と問合せがあり、支援させてもらう運びとなりました。
まずは、現状と課題、取組む方向性を確認させてもらうため、ヒアリングを実施させていただきました。
社長の話を聞くと、店舗には多くの魅力が詰まっていることが手に取るように感じることができました。特に、10年以上のアパレル業界の経験、アメリカ仕込みのファッションセンス、この店にしかない希少性・独自性にこだわった仕入れなど、他社には真似できない「強み」が数多く確認できました。
実際にコロナ禍でリモートワークが中心となるなかで、お客様からは「オンラインで相談したい」という要望や「コロナ禍でも店舗や仲間同士で密なコミュニケーションを取りたい」といった声がたくさんあることがわかりました。
市場をみても、コロナ禍において、消費者の意識は「WebサイトやEコマースを用いて非対面で購入する」という方向に傾いていました。更に大手のアパレルショップでは、アバター(自分専用のキャラクター)を用いた接客や自分の体に合うサイズを探すオンライン試着室など、非対面で顧客に提供するサービスが始まっていました。
これらを背景に、非対面でのサービス提供に向け、なにか支援できないかと考え、オンライン販売強化の提案に取り組みました。
小規模事業者持続化補助金を活用!オンライン販売強化の取組
支援前のホームページは商品一覧やオンライン販売といったページは存在するものの、リアル店舗のサブ的な位置づけでした。
コロナ禍で世の中はリモートワークが中心となっており、オンラインで認知してもらい、どのように顧客との接点を増やし、購買まで結びつけるかの課題がありました。
主な支援内容としてはベンチマークとなりえる会社を探すところから始め、オンラインで集客が成功している会社はどういったホームページ構成になっているかの確認をしていきました。
さらに、オンラインで顧客とどのように接点をもっているかなどの方法を洗い出し、実現可能性を社長とすり合わせながら、オンライン販売強化のための、取組内容を決めていきました。
すり合わせの末、取組内容は以下の機能をホームページ上に導入し、まずはオンライン上での認知度向上と顧客接点を増加させる方向性で、オンライン販売強化の取組みを進めていくこととなりました。
①WEBサイトのトップページへ、店舗紹介動画の追加
店舗の様子や近隣の風景などを撮影した写真を豊富に備え、当店のイメージ動画・インタビュー動画をホームページのトップへ掲載するなど、リモートでもショップの雰囲気を味わえるサイトに仕立てました。
②レコメンデーション機能とチャットによる、フォロー機能の追加
お客様の行動履歴をもとに、お客様に応じた、お勧め商品を、自動的に表示できる機能を実装し、商品を認知してもらいやすい仕組みを取り入れました。更にお客様からの相談をチャットで気軽に問合せいただけるようなフォロー機能を実装し、24時間いつでも気軽に質問できるよう工夫いたしました。
小規模事業者持続化補助金を活用!成果を上げたオンライン販売強化
機能の導入前後でホームページへの1日あたりアクセス数は、135%増加。チャットでの問合せも、導入から1カ月間で50件以上。オンライン相談の件数も増加傾向です。コロナ禍で直接の対面が難しい中、Webサイトを通じて、多くのお客様とコミュニケーションをとることができました。
セレクトショップのお客様からも、以下の声が多いそうです。
・また藤沢に遊びに行きたくなった。
・夜遅くでもチャットで相談できるのはありがたい。
・レコメンデーションの表示のおかげで、欲しい商品がみつかった。
・東京在住なので、リモート環境でオンライン相談できるのは助かる。
今後について、社長は「Webサイト上で、当店のファンがいつでも会話できるコミュニティーを作っていきたい」「湘南地域は、お店同士が助け合って地元を盛り上げようという地域文化が根付いているので、当社も貢献したい」とおっしゃっています。
今後は、オンライン上でのやり取りから、ファンコミュニティを醸成するアイデアや、継続的に売上拡大につながる具体的な施策を提案していきます。
オンライン上のファンを湘南のリアル店舗へ誘導する施策も提案し、社長の想いである湘南地域全体の活性化につなげていく取組みにしたいと考えています。
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