最大2,000万円!受注型製造業は必見「明日にチャレンジ助成金」

「もっと精度を高めれば受注が増えるのに」
「検査の自動化で不良品の流出を減らしたい」
そんな現場の切実な思いを抱えつつ、設備投資額の壁に悩む受注型企業(下請企業)は、少なくありません。


東京都には、そうした事業者の設備投資を後押しする「明日にチャレンジ 中小企業基盤強化事業助成金」(以降、明日にチャレンジ助成金)があります。

令和8年度も東京都の予算案に計上されており、公募される予定です。
今回は、事業者の皆さまが「これならウチも!」と思える具体的な採択事例を解説します。

尚、今回の内容は、昨年の公募要領をもとに解説しています。
申請する際は、必ず最新の公募要領をご確認ください。

溶接ロボット

目次
1.明日にチャレンジ助成金とは

2.【業種別】これならウチも使える!採択事例15選

3.まとめ

1.明日にチャレンジ助成金とは

(1)概要
発注者の仕様に基づき部品や加工、サービス等を提供する「受注型中小企業(下請企業)」が申請できる助成金です。
自社の技術やサービスの高度化・高付加価値化のための設備導入や技術開発等に要する経費が助成されます。
(注)最終消費者に直接販売(提供)される製品等の製造に関する取組は、対象外です。


(2)対象となる事業者
・中小企業者(個人事業者も含む)であること
・東京都内に本店登記があること(個人事業者は都内で開業届を提出)
・公募要領で定める基準日時点で、2年以上事業を営んでいること 他

(3)対象となる事業
・技術やサービスの高度化や高付加価値化に向けたもの
・自社の技術的課題を解決するもの
・実施場所が都内の本店事業所、又は1都7県(※1)に所在する自社工場である
(※1)東京・神奈川・埼玉・千葉・群馬・栃木・茨城・山梨

(4)助成金額・助成率
従業員規模等に応じた区分により、以下のとおりとなります。

規模に関する区分 助成上限額 助成率
小規模企業区分 1,000万円以内 3分の2以内
一般区分 2,000万円以内

(注)小規模企業は一般区分でも応募可能です

2.【業種別】これならウチも使える!採択事例15選

本助成金は、製造業からサービス業まで幅広い分野で活用されています。
過去の採択事例では、単なる「機械の買い替え」だけではなく、「生産性向上」「短納期化」「自動化」「品質保証」に関連した取り組みが採択されています。
貴社の業種に近い事例がないか、ぜひチェックしてみてください。

(1)印刷・製本業
【脱価格競争の鍵は特殊加工と自動化】
①高付加価値技術の開発
3D表現や偽造防止、特殊素材への印刷など、他社が真似できない特殊加工で差別化
→商業用3次元超大型ポスター、立体物印刷システム
②検査工程の自動化
目視検査をカメラ(検査装置)で自動化し、全数検査体制を確立して品質と信頼性を向上
→検査工程の自動ライン構築、全数検査体制
③小ロット・短納期への対応
工程の見える化やオンデマンド対応を強化し、多品種小ロットの注文を効率的に処理
→印刷工程の最適化、検査の標準化・半自動化

(2)金属加工業
【最新鋭機とロボットで「職人技」をアップデート】
①CNC・最新加工機による高精度化
最新のマシニングセンタ等を導入し、難削材への対応や極限の精度を追求
→CNC旋盤等による製品開発の革新や高精度な加工技術の獲得
②ロボットによる自動化・省人化
溶接やバリ取りなどの重労働・熟練作業にロボットを導入
→溶接ロボットによる鉄骨製作、自動レーザーバリ取り装置
③製造プロセスの短納期化
放電・切削加工の効率化により金型製作などのリードタイムを劇的に短縮
→複雑形状金型の納期短縮

(3)表面処理業(めっき・塗装)
【環境対応とデジタル化が新商機】
①特殊めっき技術の高度化
微細部品や高耐食性など、付加価値の高い表面処理技術を確立
→スーパースズめっき、高精度基板用前処理技術
②環境対応・排水処理の高度化
金属回収や水のリサイクルでコスト削減とSDGs実現を両立
→排水再利用技術、廃液からの銅再資源化
③塗装工程のデジタル化
デジタル調色システムや自動塗装機で、職人によるバラツキを解消
→自動車塗装の品質向上、フィギュア製造の塗装技術

(4)プラスチック・ゴム成形業
【材料ロスの削減や高精密化】
①成形サイクルの短縮・歩留まり向上
ランナーレス成形や取り出しロボットで材料ロスを徹底削減
→ランナーレス成形によるコスト削減
②高精度・難形状への対応
医療用や精密機器用の極小・肉薄パーツの成形技術を強化
→厚肉・薄肉セット成形の高精度化、キャップ生産体制の強化

(5)電子部品・デバイス製造業
【人間の目を超えた超精密への挑戦】
①検査・測定の自動化
微細化が進む部品の検査に画像処理AIを導入
→電解コンデンサ劣化診断の自動測定技術
②高機能デバイスの開発
次世代通信や高解像度カメラに対応
→2億5千万画素超高解像カメラ、次世代通信用レンズ

(6)ソフトウェア・情報通信業
【受発注のDXとAI活用で顧客を掴む】
①受発注システムの開発
顧客専用のWeb受発注システムで利便性を向上
→海外市場開拓ECアプリ、OEM受発注専用システム
②AI・画像認識の活用
AIを用いた異常検知やマーケティング支援ツールを独自開発
→鉄道線路の欠陥検出AI、AIによるWebマーケティング活動

まとめ

最大2,000万円の「明日にチャレンジ助成金」は、設備投資や技術開発等を検討している事業者にとって、大きなチャンスと言えるでしょう。
ただし、採択されるためには「技術・サービスの優位性」や「計画の妥当性」「市場性・改善効果」を論理的に示した、緻密な事業計画書の作成が不可欠です。

当研究会には、本助成金の採択実績やノウハウが豊富な、コンサルタントが多数在籍しています。
「このアイデアで申請できるか」「事業計画書の書き方を知りたい」といった課題をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

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コンサルティング・ビジネス研究会では、豊富なノウハウを駆使
した事業計画書の作成により、補助金・税制優遇等の申請を支援
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執筆者

コンサルティング・ビジネス研究会 箱山玲(中小企業診断士・行政書士)

 

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