自社ホームページのWebライティングをしたい。
でも、社内にライターがいない。
他の担当者が兼務したくても多忙で、記事制作が進まない。
ネタ切れも相まって、すぐ更新が止まってしまう。
多くの中小企業が抱える悩みです。
そこで「ChatGPT」の出番です。
短時間で記事の「たたき台」を生成し、人が完成度を高めて公開する。
この分業で、品質とスピードを両立できます!
今回は、ChatGPTを記事制作に活用する方法や、そのまま使えて、カスタマイズできるプロンプト(※)の例をご紹介します。
(※プロンプトとは、AIに出す指示文や質問内容のこと)
Webライティング初心者でも、本記事の手順に沿ってスムーズに記事制作を進められます。

| 目次 |
| 1.ChatGPTをWebライティングに使うメリット
2.制作フローごとのChatGPT活用法 3.記事の品質チェック 4.まとめ |
記事制作にChatGPTを活用することで、次のようなメリットがあります。
- 高速:アイデア出しから構成案作成まで短時間で行える
- 量:キーワードや条件を与えることで、アイデア・案を大量に生成できる
- 標準化:指示文をテンプレート化すれば、担当が代わっても使い廻せる
- 学習:過去の記事の語彙やトーンを学習させることで、文章の再現性が高まる
※注意:AIの文章はもっともらしく見えますが、事実確認、法令・業界ルールの確認、固有名詞のチェックは必須です
ここからはWebライティングのフローに沿って、手順とChatGPTの
プロンプトを紹介します。
① 記事テーマのアイデア出し
想定読者のお悩み・困りごと等から逆算したテーマ決めがコツです。
【手順】
-
- 事業概要を書く:自社の事業内容や取扱商品を簡潔に
- Webライティングの目的を書く:問い合わせ増加など
- 想定読者を書く:顧客ターゲットを明確にする
- 自社の強みや差別化要素を書く
- ChatGPTにテーマ候補を出させる:
上記情報をまとめたプロンプトで候補を生成する(下記【プロンプト例】を参照) - 候補を絞り込む:
目的や想定読者にマッチするテーマを選び、必要ならば再出力する
【プロンプト例】
#指示
{#条件}をふまえ、記事テーマのアイデアを10個出してください。
#条件
・当社の事業:<自社の事業内容>
・記事制作の目的:<問い合わせ増加など>
・想定読者:<中小企業の経営者、●●担当者など>
・自社の強みや差別化要素:<生産一貫体制、営業力など>
記事テーマが決まったら、次に記事のタイトルを生成します。
② タイトルの作成
想定読者が検索・クリックしたくなるタイトル決めがコツです。
【手順】
-
- 主なキーワードを決める:
想定読者が検索しそうな語句や業界のキーワードを選ぶ
キーワードプランナー等で検索ボリュームも確認すると効果的 - ChatGPTにタイトル案を生成させる:
テーマと主なキーワードを盛り込んだプロンプトで候補を生成(下記【プロンプト例】を参照) - 候補を絞り込む:
複数案を生成させ、クリックしたくなるタイトルかどうかを判断し、必要ならば再出力する
- 主なキーワードを決める:
【プロンプト例】
#指示
{#条件}をふまえ、記事のタイトル案を10個出してください。
#条件
・記事のテーマ:(決定した記事のテーマを貼り付ける)
・主キーワード:<キーワード1>、<キーワード2>、・・・
③ リード文&アウトラインの作成
「想定読者のお悩みをどう解決するのか」を踏まえた骨組みづくりがコツです。
【手順】
-
- アウトラインに盛り込みたいキーワードを決める:
検索意図を満たすキーワードや想定読者が知りたい情報を挙げる - ChatGPTでリード文とアウトラインを作成:
タイトルとキーワード、リード文の文字数を指定して生成する(下記【プロンプト例】を参照) - リード文&アウトラインを見直す:
各見出しに漏れがないか、順番が論理的かを確認し、修正または再出力する
- アウトラインに盛り込みたいキーワードを決める:
【プロンプト例】
#指示
{#条件}をふまえ、記事のリード文とアウトラインを作成してください。
#条件
・記事のタイトル:(決定したタイトルを貼り付ける)
・盛り込みたいキーワード:<キーワード1>、<キーワード2>、・・・
・リード文の文字数:●●●文字以内
なお、リード文では記事の概要と読者へのメリットを簡潔に伝えます。
読み手の関心を引くエピソードや数字を入れると効果的です。
④ 記事本文の作成
想定読者に、最後まで読み進めてもらう本文づくりがコツです。
【手順】
-
- 本文に盛り込みたいキーワードを決める:
アウトラインごとに補足すべき情報や想定読者が知りたい事項等からキーワードを挙げる - ChatGPTで本文を生成する:
アウトラインをはりつけ、見出しごとに本文を生成させる
文字数指定を忘れずに(下記【プロンプト例】を参照) - 本文を見直す:
AIが生成した記事本文は誤情報を含む可能性があるため、事実確認と語調の調整をします。必要であれば再出力する
- 本文に盛り込みたいキーワードを決める:
【プロンプト例】
#指示
{#条件}をふまえ、{#記事のアウトライン}に沿って、記事の本文を作成してください。
#条件
・本文に盛り込みたいキーワード:<キーワード1>、<キーワード2>、・・・
・本文の文字数:●●●文字以内
#記事のアウトライン
(決定したアウトラインを貼り付ける)
AIが生成した文章は、人間による最終確認が必要不可欠です。
ここでは、チェックポイントの例をご紹介します。
【チェックポイント例】
□ 目的との一致:記事の目的と内容が一致しているか
□ タイトルとの整合性:タイトルが本文の内容を正確に表しているか
□ 事実確認:数値や固有名詞は一次情報に基づき正しいか
架空の情報が含まれていないかを確認する
□ 文章構造:主語と述語の対応、語尾の統一、改行位置など
読みやすさを確認する
□ 法令・ガイドラインの遵守:著作権、商標、薬機法など関連法規や
ガイドラインに抵触しないかを確認する
□ 個人情報:記事に個人名や機密情報が含まれていないか確認する
ChatGPTは、アイデア出し・アウトライン作成・本文作成など、時間のかかる作業を効率化し、担当者が本来注力すべき企画や編集に専念するための強力なツールです。
AIが生成した記事内容は、必ず人間が最終確認を行うという前提で、まずは1本ライティングしてみてください。
コンサルティング・ビジネス研究会 居戸 和由貴(中小企業診断士)

